駐車場経営は初期費用にいくらかかる?初期費用を0円にする方法も解説

駐車場経営に興味があるけれど、初期費用がどれほどかかるのかわからない……。
そのような悩みを抱えている方もいるでしょう。

本記事では、駐車場経営にかかる初期費用から、駐車場経営にかかる維持コストまで詳しく紹介していきます。
駐車場経営を始めようと思っている方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

駐車場経営の種類


まずは本題に入る前に、駐車場経営の種類を知っておきましょう。

駐車場経営には主に以下の2つがあります。

  • 月極駐車場
  • コインパーキング

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

月極駐車場

月極駐車場とは、ひと月単位で賃貸する駐車場です。
通常、書面にて毎月の利用契約を締結し、月ごとに賃料を徴収します。

メリット

月極駐車場形式のメリットは大きく3つです。
それぞれ解説します。

  • 設備機器が不要で初期費用が抑えられる

月極駐車場では精算機やフラット板、照明等の設備の導入はいりません。
土地さえあればいつでも開始でき、初期費用も抑えられます。
しかし最低限の整地やライン引き、車止めは必要となります。

  • 土地があれば砂利敷きでも可能

整地の方法は砂利敷き、アスファルト舗装、コンクリート舗装があります。
費用を抑えるのであれば、砂利敷きがおすすめです。

しかし、アスファルト舗装をすると相続時に小規模宅地の特例のうちの「貸付事業用宅地」の50%減額が適用され、200㎡までの土地について相続税評価を50%の評価に下げることができます。
そのため、将来的な相続を考えているのであれば一時的なコストはかかりますが、アスファルト塗装がおすすめです。

  • 契約者がいれば安定した収入を得られる

長期的な契約になるため、契約者が入れば収入は安定すると言えます。
また、先払い制度にすれば、料金滞納を防ぐことができます。

デメリット

対して、月極駐車場形式のデメリットは大きく4つ。
こちらもそれぞれ見ていきます。

  • 空きが出た場合は安定収入が得られない

利用契約が終了すればいつでも辞められる手軽さがあり、駐車場の空きが出ると収入の低下に直結します。

  • 収益の上限が低い

収容できる台数によって月あたりの利用料収入の上限が決まるため、収益の上限は必然的に限られます。

  • 不法投棄や違法駐車等のトラブル

月極駐車場は長期的な契約ということもあり、借主同士のいざこざや不法投棄、事故や違法駐車などによるトラブルが起きやすいと言えます。
特に不正駐車に注意する必要があり、契約者が駐車していない間や未契約の空きスペースを不正に利用されるなど、違法駐車が起こりやすいため注意が必要です。

  • 立地による集客力の弱さ

長期的な契約である月極駐車場経営では、狭小地や変形地だと顕著に需要が下がるため集客が難しく、集客方法をかなり工夫する必要があります。

コインパーキング

コインパーキングとは、不特定多数の方を対象にした、時間貸しの駐車場です。
駐車場の管理は駐車台数によって異なり、小規模(10台程度)の場合はロック式(フラップ板)方式、大規模(20台以上)の場合はゲート式に分かれます。

コインパーキングは、一時的な利用者向けに設置する駐車場です。一時利用とは、買い物、飲食、通院、レジャーなどを指します。そのため好立地が必須で、これらの店舗や施設の傍に駐車場を設置すれば、かなり稼働率を上げることができます。

コインパーキング経営のメリットは、契約者に縛られずに高収入を見込めることです。
24時間365日の営業が多く、駐車場所に空きがあればいつでも誰にでも貸せるため、マーケティングをしっかりすれば契約者に縛られずに高収入を見込めます。

対してコインパーキング経営のデメリットは大きく3つ。

まずは設備機器の導入に費用がかかること。
精算機などの比較的高額な機械類が必要になるため、初期費用は月極駐車場形式よりも高くなりやすいです。

また、整備が必要な点もデメリットです。
機会設置や配線が必須なのでコストを抑えられる砂利敷きではなくアスファルト塗装やコンクリート塗装を施す必要があり、この点も初期費用が高くなる理由です。

最後に、料金の未払いなどのトラブル。
不特定多数の方が利用できる分、料金の未払いなどの不正利用やクレームの量が増えることなどもデメリットの一つと言えます。

駐車場経営にかかる初期費用


次にいよいよ本題です。
駐車場経営は、初期費用に通常いくらほどかかるのでしょうか。
先ほど紹介した2つの形式、月極駐車場とコインパーキングの初期費用をそれぞれ分けて見ていきましょう。

月極駐車場

立地や依頼する業者により料金は変動します。あくまで相場を紹介します。
月極駐車場形式の初期費用は基本的に「整地」「ライン引き」「車止め」の費用です。

  • 整地

どうしても費用を抑えたい場合は更地でも可能ですが、雑草や地面の凸凹があると車の重力に耐えられなかったり、車を傷つけたりする原因となり、トラブルの原因にもなりかねません。
後のトラブルを防ぐためにも、初期費用として最低限の出費と考えましょう。

コストを最低限に抑えたい場合は砂利敷きがおすすめです。費用は約2,000円/㎡。
将来的な相続を考えているのであれば、相続時に小規模宅地の特例のうちの「貸付事業用宅地」の50%減額が適応されるアスファルト舗装(約5,000円/㎡)がおすすめです。

  • ライン引き

砂利敷きで整地した場合、ロープでの区画が可能となり砂利敷きの費用と合わせて約3000~4000円/㎡です。アスファルト塗装やコンクリート塗装をした場合は区画線を引くことができ、費用は約5,000円/台です。

  • 車止め

車止めは約5,000円~6,000円/㎡、駐車番号は約1,000円/台で設置できます。

コインパーキング

コインパーキング形式の初期費用は基本的に「整地費用」「機械設置費用」です。

  • 整地費用

機会設置や配線が必須なので一般的にアスファルト塗装が用いられ、費用は土地の面積にもよりますが、約4,000~5,000円/㎡です。

  • 機械設置費用

主に必要な機械はフラット板・精算機・照明・看板・車止めです。フラット板が約10万円/台、精算機が約40~50万円/1台、照明・看板設置が約15~20万円、車止めが5,000円~6,000円/㎡程度です。また、場合によっては歩道の切り下げを行う必要があり、30~50万円程度かかります。

別記事の「コインパーキングの売上増に看板は重要!設置時の注意点とは」にて売上増につながる看板の設置方法や、注意点を詳しく解説しております。ぜひご覧ください。

駐車場経営は初期費用0円でも出来る?


また、駐車場経営は初期費用0円でもできると聞いたことはありませんか?
結論から言うと、初期費用0円でも駐車場経営は成り立ちます。
基本的に駐車場経営は、もともと初期費用が少額なビジネスです。

さらに「一括借り上げ方式」を使えば、初期費用が0円になります。
一括借り上げ方式とは、土地オーナーが駐車場運営管理会社に土地を貸して、運営業務はすべて管理会社が行うという方法です。

運営会社はコストなどを差し引き、一定金額を毎月オーナーに賃料として支払いますが、本来は負担すべき初期費用を業者に立替えてもらえます。

一括借り上げ方式のメリットは大きく3つ。
安定した収入を得られること、労力が一切かからないこと、0円で始められるということが挙げられます。

対して、デメリットは、リスクはあるが、個人経営の方が儲かる可能性が高いことです。
経営失敗のリスクを負わずに土地を貸すだけで安定した収入が得られるのが最大の魅力です。

駐車場経営にかかる維持コスト


初期費用を抑えられても、その後に大きなお金がかかってしまっては意味がありません。
そこで、最後に駐車場経営にかかる維持コストについても解説しておきます。
ここでも同じく、月極駐車場とコインパーキングに分けて見ていきましょう。

月極駐車場

たとえ初期費用を0円にできても、維持するためのコストは必要になります。
経営を管理委託した場合は委託費用がかかり、相場は収入の約5%~10%

また、各種税金もかかってきます。
月極駐車場の経営で得た利益の所得は不動産所得に分類されます。
土地の所有者としての固定資産税や市町村によっては都市計計画税をはじめ、所得に応じて所得税や住民税もかかり、毎年確定申告を行って納付する必要があります。

コインパーキング

コインパーキング経営でかかる維持コストは、精算機のメンテナンス費や修理代補修費用電気代清掃代などが挙げられます。

毎月発生するコストであるため、十分な資金を用意しておかなければいけません。
コインパーキングの売上が少ない時には、赤字になる場合も予想しておくことが不可欠です。

また、売り上げがそのまま収入になるわけではなく、経費分はもちろん、経費のほかにも税金やローンを使用する場合は返済額も差し引かれるため、入念に計算しながら経営を進めましょう。

そして、コインパーキングの経営で得た利益の所得は一般的に事業所得または雑所得として区分されます。ただし、一括借り上げ方式の場合は不動産所得になるので注意してください。

 

別記事で、「コインパーキング経営の維持コストの目安は?」を詳しく解説していますのであわせてご覧ください。

初期費用を把握して安定した駐車場経営を実現しよう


本記事では、駐車場経営の初期費用についてお伝えしました。

駐車場経営は、アパートやマンション経営に比べると初期費用が安く始めやすいビジネスといえます。一括借り上げ方式であれば、初期費用0円でも経営が可能です。

本サイトでは、コインパーキング経営会社を紹介しています。
駐車場・コインパーキング経営に興味のある方はぜひご覧ください。

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