駐車場経営を実施する場合、基本的には保険に加入します。
しかし、何か問題・事故が生じたときに保険で補償されるのかなど、詳細の内容まで理解している方は少なく、実際の現場で迷う場合も多くあるのではないでしょうか。
今回は、駐車場経営を実施するにあたって必要な保険の種類や保険会社の選び方まで解説します。
Contents
駐車場経営の保険とは
駐車場経営をおこなうと、設備や機器の盗難・破損から、自然災害による被害など思っていた以上に多くの問題が生じます。
このような問題が生じた場合、誰が責任をとる必要があるのかは、その状況によって変わりますが、経営者が補償する場合もあるのです。
その際、保険に加入していれば修繕費などを保険でカバーできます。
駐車場経営をおこなうにあたって、保険への加入は任意です。
月極・コインパーキング、無人管理・有人管理などの営業形態によって変わるため、自分の営業形態に合わせた保険を選ぶことが重要です。
駐車場経営で保険に加入するメリット
保険に加入することによって、何か問題が生じた結果、被害額を補償してくれます。
保険内容も当て逃げなどの人的被害や自然災害による被害など多くの問題に対応できます。
何か問題が生じても、加害者が不明な状態だと、被害額を請求することはできないため、すべての補償を経営者がしなければなりません。
損害額も機器や設備の故障費はもちろんですが、利用者の車に被害があった場合は、その補償額も発生するため非常に高額になる可能性もあります。
しかし、保険に加入していれば何か問題が生じても保険会社が対応するため、リスクを回避できます。
特に駐車場経営は、基本的には無人での経営になるため、保険に加入することは大きなメリットになるのです。
気になる保険料も補償の内容によって差はありますが、300万円までの補償金額であれば、年間15,000円程度で加入できる保険もあるなど、それほど高額ではないため、経営に負担なく保険に加入できます。
駐車場経営で加入するべき保険とは
上記で解説したように、駐車場経営を実施するにあたって、保険に加入するメリットは大きくありますが、実際の保険内容は多種に渡ります。
今回は、さまざまな保険を解説しますが、駐車場のタイプによって、必要な保険も変わるため、自分の経営に合った保険を選ぶことが重要です。
施設賠償責任保険
経営側の不備・構造上の問題によって、利用者・車・近隣の方など対人・対物を含めて、施設が関係する事故・業務中の問題について広く補償してくれるため、さまざまな保険の中でも最も重要な損害保険です。
駐車場設備での人・物への被害はいつ生じるかわかりません。
例えば、駐車場に設置している看板が急に落ちてしまい、近くを歩いていた人に当たって怪我をしたなどの場合に補償されます。
それ以外にも、弁護士特約が加わっているのが一般的なので、訴訟となった場合の弁護士費用だけでなく、慰謝料支払いに・調停・和解までの費用なども含めて補償されます。
動産総合保険
駐車場機器などの不動産以外の動産を対象にしている保険です。
不測かつ突発的な事故などが原因で、駐車場の機器が故障した場合や盗難の被害に遭った場合、修理費用や損害額が補償されるのです。
補償対象となる機器は動産なので、精算機・ロック版など土地や建物以外が含まれます。
また、特徴として、精算機内の現金を含めることもできます。
例えば、コインパーキングを経営しているとき、夜中に不審者が精算機をこじ開けて売上金を盗んだ場合、その売上金も補償の範囲内に入るのです。
しかし、注意点としては、加害者が誰か不明な場合にのみ保険が適用されるため、加害者が判明している場合は、動産総合保険の対象外になります。
また、高額の機械が故障したとしても、保険金の設定上限額を上回る金額は補償されないため、予算と照らし合わせて補償範囲を検討することが重要です。
火災保険
建物の一部が台風などの自然災害が原因によって損傷・倒壊したときなどに補償される保険です。
また、基本プランだけではなく、破損・汚損のプランに追加で加入しておけば、設備破損に対しても補償を受けられます。
しかし、その場合は動産総合保険と内容が重複する部分もあるため、どの程度を火災保険で補償できるのかを確認することが重要です。
また、建物の被害を対象にしているため、建物の1階に併設されている駐車場以外では保険適用外になるため注意が必要です。
機械保険
大規模なコインパーキング、立体駐車場を経営する場合にはおすすめで、機械式駐車場やタワーパーキングなどの誤作動が原因で損害を与えてしまった場合に補償されます。
動産総合保険との大きな違いは、機械の誤動作によって与えた損害に対して補償されることです。
自動車管理者賠償責任保険
必要な方は少なくなりますが、何か他の施設と併設されている駐車場などの場合は、特別な理由があって利用者の車のカギを預かる場合があります。
そのような場合、自動車管理者賠償責任保険に加入しておくと、駐車場で車のカギを預かり、利用者の車を運転中にぶつけて破損させたときでも補償されます。
加入するには、常駐の管理人がいることは条件です。
必要な場合は加入するのがおすすめです。
駐車場経営で保険会社を選ぶポイント
どの保険会社を選ぶのかは、駐車場経営を実施するにあたって重要です。
今回はいくつかあるポイントから主要なものについて解説します。
種類と金額を決める
保険は加入すればするほど、手厚い補償を受けられます。
しかし、補償が厚くなるにつれて必要な保険金額も高くなります。
そのため、重要なのは何に備えたいのかをはっきりさせ、必要な保険会社をしっかり選ぶことが重要です。
また、何か問題が生じた場合、いくらお金が必要なのかを検討します。
事故現場での対応
事故・問題が生じたときにおいて、実際の事故現場での対応が充実しているかは重要です。
実際には、事故現場にすぐに駆けつけてくれるか・事故をおこした相手とやりとりに対してのサポート・事故現場の記録など、何か問題・事故が生じたとしても、迅速かつ丁寧に対応してもらえるかは重要です。
事故後の対応
保険会社を選ぶ際は、事故現場での対応はもちろんですが、それ以外に事故後も手厚く対応してもらえるかも重要になります。
事故対応が完了するまでは、不安な日々が続くため、専門知識のある担当者と連絡が取れる体制があるかをチェックします。
何か少しでも不明な点や不安があった際に、こまめに連絡が取れ丁寧に対応してもらえる保険会社なら安心して任せられます。
駐車場経営は保険と同じく安心して任せられる業者選びが大事
いかがだったでしょうか。
駐車場経営を実施するにあたって、保険に加入すると安心して経営できます。
しかし、加入する保険も重要ですが、どの会社に駐車場経営の管理を依頼するかはさらに重要なことです。
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