駐車場の種類について徹底解説!駐車場経営のメリット・デメリット

駐車場には平面駐車場と立体駐車場がありますが、どちらもわれわれの生活に身近な施設です。立体駐車場は大型の設備を備えており、大型商業施設などで急速に普及しました。

個人で駐車場を経営するには平面駐車場が適していますが、初心者でも取り組みやすいのはコインパーキングの経営です。初期費用を抑えて安定的な利益を得られる不動産投資の一種です。

この記事では、さまざまある駐車場の種類と、平面駐車場でおすすめのコインパーキングの経営についてわかりやすく解説します。

駐車場の種類


駐車場は多種多様なものが商品化されていますが、構造による区別が最も一般的です。構造を知っていると駐車場経営にも大きく役立ちます。

平面駐車場

駐車場の中で最もポピュラーな方式といえば、車の高さ制限がない平置きタイプの駐車場です。コインパーキングが代表的で、平面をそのまま駐車スペースとして利用しています。砂利敷きからアスファルト舗装までタイプはさまざまです。経営形態としては、月極駐車場コインパーキングがあります。

一般認定品駐車場

防災・構造などの安全性に関する国の基準をクリアし、国土交通大臣の認定を受けた駐車場のうち、ルールを定めてシステム化した規格型の駐車場のことです。高さは1階建て(1層2段)~6階建て(6層7段)までが可能です。

構造及び防災の性能検証により安全性が確保されており、建築工程がシンプルで完成までの時間の短縮が可能です。高品質とコストダウンの両立を実現しています。

個別認定品駐車場

建築場所を限定し、その物件のみの適用で個別に国土交通大臣が認定する駐車場のことです。一般認定より設計の自由度が高いため、1階から2階を店舗、それ以上を駐車場にするなどの一般認定では対応できない施設併用が可能となります。

在来型駐車場

立体駐車場のうち、認定品駐車場には該当しない一般の建築物と同じ扱いの駐車場です。規模や用途、外装などに制限がなく、自由に設計できることが大きな特徴です。ただし、認定品駐車場と比較すると防火設備などの緩和措置がなく、コストが高くなる傾向があります。

簡易型駐車場

1階と屋上部分が駐車スペースである1層2段型、1・2階と屋上が駐車スペースになった2層3段型の自走式立体駐車場のことです。自走式立体駐車場とは、駐車場専用の建物を建設し、車が自走しながら上層階の駐車スペースに移動できるタイプのことをいいます。コインパーキング分譲マンション病院公共施設などで採用されています。

タワー式立体駐車場

車を乗せたパレットごと上下左右に移動させ収容するタイプの駐車場です。構造別に分けると「ゴンドラ式」「エレベーター式」「スライド式」の3種類があります。都心や繁華街などの狭い敷地でも多くの台数を収容することが可能で、収容効率が最も高い駐車場です。

初期費用が少ない平面駐車場がおすすめ!


平面駐車場は車の高さ制限がない平置きタイプの駐車場です。自宅の駐車場や買物をする際の利用など、最もポピュラーで身近に感じるタイプといえます。立体駐車場と比較したら、初期費用やランニングコストが低額に抑えられることが大きなメリットです。

立体駐車場は大型商業施設や分譲マンションなど、規模が大きい施設での利用が多く、設備が大がかりになります。初期費用やランニングコストなどを考慮すると、個人で経営するには適していません。

個人経営の駐車場は、月極駐車場やコインパーキングが向いているでしょう。特に、収益性の高いコインパーキングがおすすめです。立地条件が良く駐車場需要の高い場所でのコインパーキング経営は、初期費用を可能な限り抑えることで、安定的な利益を得ることが可能です。

別記事「コインパーキング経営は初期費用にいくらかかる?経営方式別に解説」にて初期費用にどれくらいかかるのか、経営方式別に解説していますのであわせてご覧ください。

平面駐車場でコインパーキングする種類


コインパーキングには、さまざまな種類の機器装置が設置されており、立地条件や土地の広さによって設置する機器装置が異なってきます。立地や広さに応じた装置を設置しないと、コストが増したり、管理がしづらくなり利用者に不便さを感じさせたりします。

ロック式

大半のコインパーキングに採用されている方式です。主に駐車台数が20台未満の小規模の駐車場で利用されるシステムです。ロック式の仕組みは、停車していると認識したらロック板が上昇し車を動かせなくなります。駐車料金を精算機で支払うとロック板が下がり、車を出せるようになります。

ロック式の注意点があります。精算したら早急に車を出すことを利用者に周知することです。ロック板が下降した後、一定時間が経過すると再度ロック板が上昇してしまいます。料金看板などにこの旨を目立つように記載することでトラブルを回避できます。

ロックレス式

ロック板がない駐車場のことです。利用時間は車室に設置しているカメラやセンサーで車を認識し、車の入出庫を管理します。停車すると時間をカウントするランプが光り、車両の写真が撮影されることになります。不正駐車を防止するための装置ですが、敷地内の監視カメラの設置ともあわせて、より防犯体制が強化された駐車場といえるでしょう。

ロック板がないことで利用者により使いやすい駐車場として、最近ではこの方式が増えつつあります。この方式は車両との接触によるロック板の故障や破損などの不具合が発生しませんので、管理しやすい駐車場といえます。

ゲート式

ゲート式は大規模商業施設、大型公園、総合病院など敷地が広く駐車台数の多いコインパーキングに採用されています。駐車場の出入口にゲートと精算機が設置されており、駐車券を発券、受領し出庫時に精算するシステムになっています。

設備として準備する機器装置は、ゲートや発券機、精算機程度で、設備コストが抑えられるのが大きなメリットです。さらに台数が多い駐車場ほど1台あたりのコストが低額になります。
高額紙幣が使えない精算機の場合、両替をしないと精算ができなくなり、渋滞が発生するデメリットがあります。

なお、最近では事前精算機でクレジットカードなどのキャッシュレス決済を取り入れ、上記のようなトラブルを回避する対策もとられています。

また、利用者が駐車券を紛失し、適切に精算できなくなる場合もあります。この場合は料金看板などに紛失の場合の料金設定を明示していないとトラブルに発展する可能性があります。

コインパーキング経営するメリット


コインパーキングの経営方式には、一括借上げ方式と自己経営方式の2種類があります。自己経営方式はオーナーの経営手腕を生かして自身の裁量で経営できる反面、運営・管理すべてを自己責任で行います。さらに初期費用もすべてオーナーの負担になるため、まとまった資金を用意する必要があります。

一括借上げ方式は、コインパーキング経営で最も一般的な経営スタイルです。土地を貸し、管理会社に経営のすべてを任せるため、経営責任は管理会社にあります。オーナーの収入は定額の賃料設定となり、駐車場の稼働率に関係なく安定した収入を得られます。

ただし、管理会社は運営リスクを想定した賃料設定をするため、他のコインパーキング経営方式より収益性は低くなります。一括借上げ方式のメリットは次のとおりです。

メリット1 少額の初期投資でも始められる

一括借上げ方式は、初期費用が0円または少額で駐車場経営を始められます。さらにマンション経営などと比較しても、少額の初期投資資金でスタートでき、リスクが低くなっています。

メリット2 土地を選ばない

1台でも駐車スペースさえ確保できれば、どんな狭い土地や複雑な形状の土地であっても始められます。ただ収益性を考えれば、最低でも2台以上の駐車スペースを確保したいものです。

メリット3 早期に始められる

コインパーキングは、設備機器を設置するだけですぐに始められます。アパート・マンション経営のように半年以上の建設期間は必要なく、駐車場を経営すると決心してから、最低1か月もあれば開業できます。

別記事の「コインパーキング経営に必要な面積はどれくらいなのか徹底解説」にてコインパーキング経営に必要な面積を詳しく解説しております。ぜひご覧ください。

コインパーキング経営するデメリット


魅力的なメリットもありますが、デメリットのことも十分に理解しておきましょう。

デメリット1 マンション経営に比べると税負担が重い

コインパーキングは「住宅」ではなく、「更地」の評価を受けるため、固定資産税・都市計画税の優遇措置である「住宅用地の特例」の適用がありません。軽減措置を受けられないため、住宅の建っている土地と比較すると、約6倍もの固定資産税を負担する必要があります。

また、所得税についても同様です。初期費用が0円または少額である一括借上げ方式の場合、減価償却費や必要経費が少なくなるため、獲得できる収入に対する課税割合が高くなります。控除できる経費が少額になり、納付する税額が多くなるのです。

デメリット2 土地活用の効率性が低い

コインパーキングは、アパート・マンションのように複数階の建物から収益を得るのではなく、平地での経営となります。このため土地の能力を十分に生かせず、土地活用の効率が低くなっています。

また、住居や事務所を貸す場合と比較してみても、利用料金が低額のため利益も低くなる傾向があります。順調に事業展開するためには、駐車場需要と立地条件をクリアする土地を確保することを最も重視する必要があります。

まとめ


いかがだったでしょうか。立体駐車場は大規模なものが多く、個人経営には適していません。平面駐車場には、月極駐車場とコインパーキングがありますが、安定的な収益を得やすいコインパーキングがおすすめです。

コインパーキングにはさまざま種類があり、経営方式により初期費用や運営方針が異なります。それぞれの種類のメリット・デメリットを十分把握したうえで、自分自身の経営方針、土地の状況や周辺環境に適した方法を選択するようにしましょう。

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土地活用でコインパーキング経営をしてみたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。 

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