![コインパーキング経営にかかる固定資産税とは?節税対策まで徹底解説!](https://coinparkingkeiei-hikaku.com/wp-content/uploads/2023/01/25223649_m.jpg)
コインパーキングは不動産投資の一つなので不動産に対する税金、固定資産税がかかります。
皆さんはコインパーキング経営をするうえで固定資産税がどの程度かかるかご存じですか。
今回はコインパーキング経営にかかる固定資産税の計算方法からその節税対策を紹介していきます。
固定資産税の基礎知識を身につけたうえで節税対策を活用しながらコインパーキング経営ができるようにしていきましょう。
Contents
そもそも固定資産税とは?
そもそも固定資産税とはどういった税金なのでしょうか。
固定資産税の概要と皆さんが納めた税金がどのように活用されるのかについてまとめていきます。
固定資産税とは?
固定資産税の固定資産とは、土地や家屋、償却資産と呼ばれる会社などが所有する資産設備であったり、車両、機械や備品であったりを指します。
なお事業に供されていないものに関しては償却資産には該当しません。
その固定資産に対して地方税として市町村税、もしくは都税として税金を納める必要があります。
固定資産税を納めなければいけない人を納税義務者と言います。
納税義務者はその年の1月1日に固定資産を所有している個人または法人です。
納められた固定資産税は皆さんが利用する道路や学校、公園といった公共施設の整備や介護福祉といった行政サービスに利用されます。
都市計画税とは?
都市計画税は都市計画法に基づいておこなう都市計画事業、または土地区画整理法に基づいておこなう土地区画整理事業に要する費用に充てるために、市町村が課税する目的税です。
都市計画税を課すかどうか、課すとしたら税率をどの程度にするかの裁量はその地域における都市計画事業等の実態に応じ、市町村の自主的判断に委ねられています。
固定資産と違ってこちらは原則、市街化区域内の土地および家屋が課税対象になり、償却資産は課税対象にはなりません。
税率に関しては0.3%を上限として市区町村が決定します。
評価額とは?
土地は一物四価、時には一物五価ともいわれるほどさまざまな価格設定がされています。
一物四価の場合は実勢価格、公示地価、固定資産税評価額、相続税路線価を言います。
一物五価となると前記に加えて鑑定評価額が増えます。
固定資産税の計算には固定資産税評価額を使います。
なお固定資産税評価額は固定資産税の計算以外にも不動産取得税や登録免許税、都市計画税に加え、相続税の計算をするときにも使用されます。
固定資産税評価額は総理大臣が定めた固定資産税評価基準をもとに決定される不動産の基準価格です。
土地と建物によって評価額を決める基準は違っており、土地であれば売買実例価格、建物であれば再建築価格が基準になります。
売買実例価格とは実際の売買都市挽きの市場で取引される価格のことをいいます。
建物の再建築価格はかりに現在建っている建物を全く同じ構造と材料で建て直した場合にかかる費用のことをいいます。
なお固定資産税評価額は3年ごとに評価替えがおこなわれ、価格が変わります。
場合によっては評価替えによって固定資産税の納税額が変わっている可能性もありますので、3年に一度は固定資産税評価額を確認してみるといいでしょう。
コインパーキング経営の固定資産税の計算方法
ここまでは固定資産税の概要と固定資産税の計算に必要となる固定資産税評価額について触れてきました。
次は実際に固定資産税の計算方法についてみていきます。
固定資産税の計算は固定資産税評価額に税率をかけて計算がされます。
税率は一律で1.4%とされています。固定資産税の計算には特例があり、場合によっては節税できる場合もあります。
固定資産税評価額の調べ方
固定資産税の計算は割と簡単にできますが、問題になるのは固定資産税評価額が分からないということです。
実は固定資産税評価額は簡単に調べることができます。
固定資産税評価額を調べるには3つの方法があります。
もっとも簡単に調べられるのは課税明細書を確認する方法です。
不動産を所有していると毎年4〜6月頃に固定資産税の納税通知書が届きます。
納税通知書については自身が納めるべき固定資産税の金額が分かります。
また添付書類として、課税明細書が同封されています。
課税明細書には固定資産税評価額が記載されています。
課税明細書を見ながら自分の固定資産税を計算してみるといいでしょう。
課税明細書を紛失してしまっている場合には、固定資産課税評価台帳を確認するか、固定資産評価証明書を確認しましょう。
固定資産課税評価台帳は役所で閲覧、縦覧ができます。
固定資産課税評価台帳には、固定資産の課税対象となる土地や家屋の所有者を確認するとともに、不動産の所在地、価格なども確認できます。
閲覧とは本人が台帳の登録事項を役所で確認する制度で、縦覧とは固定資産の評価が適正かどうかを役所でほかの固定資産と比較する制度をいいます。
最後に固定資産評価証明書で確認する方法もあります。
固定資産評価証明書は固定資産の所有者や所在地、課税標準額などが記載されている書類です。
発行してもらうためには申請書と運転免許証やパスポートといった本人確認書類、発行手数料が必要になります。
必要書類さえ提出すれば全国の市役所で入手ができます。郵送でも取り寄せができるようになっています。
設備も固定資産税対象となる場合がある
コインパーキング経営の場合にかかるのは土地に対する固定資産税だけと思いがちですが、実はコインパーキング経営に必要な設備も償却資産に該当するため、固定資産税がかかる場合があります。
償却資産の場合は減価償却をするため年数が経過すれば経過するほど価値が下がっていく資産です。
たとえば精算機やロック板、防犯カメラといったものが償却資産になる可能性があります。
また駐車場スペースを舗装している場合にも償却資産となります。
償却資産税も固定資産税同様に税率は1.4%になっています。
税額の計算方法は課税標準額×1.4%で計算がされます。
課税標準額は初年度であれば取得価格×(1-減価率×1/2)で算出され、2年目以降は前年度評価額×(1-減価率)で算出されます。
計算式から分かる通り、課税標準額は毎年少しずつ減っていくことになります。
償却資産になるかどうかについては使用可能期間が1年以上で取得価格が10万円を超えるものが対象になります。
もし使用可能期間が1年未満のものや、取得価格が10万円を超えないものに関しては消耗品扱いとなり、償却資産には該当しないため、固定資産はかかりません
コインパーキング経営の固定資産税のモデルケース
コインパーキング経営をするためには最低30㎡が必要と言われます。
もちろん土地の所在地によって固定資産税評価額は大きく変わり、土地が広くなれば広くなるほど固定資産税評価額は高くなっていきます。
まずは自分が所有している土地の固定資産税評価額を調べて、自分の土地の固定資産税がどのくらいかかっているのかを知っておきましょう。
目安として固定資産税評価額に対してのかかる固定資産税は下記の表の通りです。
見ていただければ分かる通り、特例を使えるかどうかによって納めるべき固定資産税は大きく変化します。
固定資産税評価額 | 固定資産税 | 小規模宅地等の特例 |
100万円 | 14,000円 | 約2,333円 |
500万円 | 70,000円 | 約11,666円 |
800万円 | 112,000円 | 約18,666円 |
1,500万円 | 210,000円 | 35,000円 |
3,500万円 | 490,000円 | 約81,666円 |
5,000万円 | 700,000円 | 約116,666円 |
7,500万円 | 1,050,000円 | 175,000円 |
1億円 | 1,400,000円 | 約233,333円 |
1億5,000万円 | 2,100,000円 | 350,000円 |
コインパーキング経営の固定資産税を節税する方法
それではコインパーキング経営をするうえで固定資産税を節税するためにはどういった工夫をすればいいのでしょうか。実は固定資産税の節税はさまざまな方法があります。もちろんすべての節税方法が使えるわけではないでしょうが、自分が使える節税方法を知っておくことが大切です。
土地を住宅用地とつなぐ
まずはコインパーキングをマンションやアパートといった住宅用地とつなぐ方法です。
駐車場と住宅用地をつなぐことによって小規模住宅用地に該当し、課税標準額を6分の1にする特例があります。
住宅用地というのは住宅用家屋(専用住宅、アパートなど)の敷地、住宅用家屋の敷地と一体となっている庭や自家用駐車場とがあります。
この住宅用家屋の敷地と一体となっている自家用駐車場と認められれば小規模住宅用地として固定資産税を大きく節税することができます。
たとえば土地の評価額が6,000万円だった場合で特例が使えるかどうかでどのくらい固定資産税が変わるのでしょうか。
まずは特例を使えない場合は土地評価額6,000万円×1.4%で84万円になります。
都市計画税は6,000万円×0.3%で18万円です。合わせると102万円です。
一方で特例を使った場合には固定資産税は(6,000万円×1/6)×1.4%で10万円、都市計画税は(6,000万円×1/3)×0.3%で6万円です。
合わせると16万円です。その節税効果はなんと86万円にもなります。
もし特例が使えるのであれば積極的に活用すべきでしょう。
償却資産税が発生しないようにする
次に紹介するのは償却資産税が発生しないようにする方法です。
償却資産税は150万円を超えなければ課税されません。
コインパーキングの設備投資を150万円超えないようできれば償却資産税を節税できます。
また償却資産税を節税するためには、減価償却しなければいけない設備を買わないようにするのも一つの方法です。
1つ当たりの取得価格が10万円を超えなければ償却資産には該当しないため、設備投資をするときに注意することで節税につながるケースもあります。
一括償却資産制度を利用する
もしどうしてもコインパーキングの設備を整えるうえで償却資産の購入が発生したときには減価償却の計算をする時につかえる特例がいくつかあります。
その一つとして一括償却資産制度というものがあります。一括償却資産制度が使えるのは取得価格が20万円未満の償却資産の場合に使うことができます。
なお国外リース資産やリース資産は一括償却資産には該当しないので注意しましょう。
本来であれば減価償却する必要のある資産は法定耐用年数が決まっており、その耐用年数に応じて毎年減価償却として経費計上をすることで資産の価値を少しずつ下げていきます。
一括償却資産制度を使った場合は法定耐用年数にかかわらず3年で償却ができるようになります。法定耐用年数により早く償却ができるということは1年当たりの経費計上が大きくなるとともに資産の価値の低下も早くできます。
資産の価値が低下すれば固定資産税の節税につながるという仕組みです。
たとえば15万円で法定耐用年数が5年という償却資産があったとします。
通常であれば1年の減価償却は3万円となり、資産価値の残高は12万円になります。
一方で一括償却資産制度を活用した場合は3年で償却することになるため、1年の減価償却は5万円となり、資産価値の残高は10万円となります。
資産価値の残高が償却資産税の課税標準額となるため、節税につながるというわけです。
アスファルトで塗装すると小規模住宅地等の特例が適用される
ここまでは固定資産税や償却資産税の節税対策について紹介してきましたが、最後に紹介するのは相続税の節税対策です。
相続税の節税対策は土地をアスファルトで舗装することです。
コインパーキング経営をするためには土地の舗装は必須となります。
そのためコインパーキング経営をするかどうかは一旦隅に置いておくにしても、先に舗装をしておくと良いでしょう。
それではなぜ土地をアスファルトで舗装することが節税につながるのでしょうか。
それは相続した事業用や居住の用の宅地等の価額の特例、いわゆる小規模宅地等の特例があるためです。
この特例は「相続または遺贈により取得した財産のうち、その相続の開始の直前に置いて被相続人等の事業の用に供されていた宅地等については、相続税の課税価格に算入すべき価額の計算上、一定の割合を減額します。宅地等とは一定の建物又は構築物の敷地の用に供されているものをいいます」と明記されています。
この構築物の敷地の用に供されているものという部分がアスファルト舗装も含まれると解釈されています。
更地を放っておくよりかはアスファルト舗装をして特例を使いながらコインパーキング経営をおこなうのもいいでしょう。
この特例を使えば貸付事業用宅地等の200㎡までの範囲については土地の評価額を50%まで減額できる特例が使えます。
コインパーキング経営で固定資産税以外にかかる税金
固定資産税をメインに紹介をしてきましたが、コインパーキング経営をするとそれ以外にも税金がかかってきます。
コインパーキング経営は不動産貸付業ですので売上に対しては所得税や住民税が課税されます。
また次の世代に相続をするときには相続税、コインパーキング経営をするために土地を取得したときには不動産取得税や登録免許税といった税金がかかります。
別記事の「コインパーキング経営でかかる税金の種類や節税方法を解説」にて詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
コインパーキング経営の固定資産税はいろんな方法で節税ができる
いかがだったでしょうか。
コインパーキング経営の固定資産税はさまざまな方法で節税ができるのが分かったと思います。
また特例を使うことによって固定資産税を大きく節税することができます。工夫一つで固定資産税は節税することができるのが特徴です。
ただすべての人が節税策を使えるわけではありませんので、まずは固定資産税がどのように課税されるのかを理解したうえで自分の場合はどの節税対策であれば活用ができるのかを知ることが大切です。
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